コービー ブライアント事故死…シェアされるべきは遺体写真ではない【追悼式まとめ】
- 2020.03.13
- Alicia Keys Beyoncé Christina Aguilera
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バスケの偉人と愛娘が事故に
2020年1月26日の午前10時頃、一機のヘリコプターが墜落。

当時のアメリカでは「飛行機事故」とだけ報じられていましたが、犠牲者の身元が後から判明しました。
乗っていたのは全部で9人。
そのうちの2人が、元NBAの選手Kobe Bryant (コービー ブライアント)と、その次女Gianna (ジアナ)ちゃんだったのです。

全米に名が知れ渡る親子の突然すぎる死。
世界に衝撃と悲しみを与えました。
Kobe (コービー)はすでに引退していましたが、まだ41歳。
あまりにも早すぎる死です。
現役時代、数々の記録や歴史を残した有名な人気選手でした。

バスケ好きの人にはおなじみの選手でしょうから、よりショックが大きかったと思います。
さらに、彼の次女Gianna (ジアナ)ちゃんはたったの13歳でした。

Kobeにそっくりでパパっ子。
愛嬌のある優しい子で、彼女も多くの人に愛されていたようです。
この先何十年もあったであろう2人の人生が、無残にも奪われてしまった事故。
世界中の人が悲しみに包まれました。



私はスポーツに明るくなく、Kobeの選手としての素晴らしさを語る資格はありません。
正直、彼の存在自体を初めて知りました。
ですが、これだけ多くの人々が悲しんでいることでその凄さを実感し、このサイトでも特集することを決めました。

Kobeが達成した偉業やプレーの詳細は、ぜひ専門のサイトでチェックしてくださいね。
本当に「全米が泣いた」

彼らの死が明るみになると、SNSはKobe (コービー)やGianna (ジアナ)ちゃんの写真で埋め尽くされました。
こちらに挙げきれないほど多くの海外セレブが追悼の投稿をアップ。
ここ数年に亡くなったセレブの中でも、追悼の投稿の数は1番多かったのではないでしょうか。
彼らの死を惜しむ声はSNS上だけでは留まらず、街じゅうに溢れ出しました。


また、彼が所属していたバスケチーム「レイカーズ」の本拠地であるロサンゼルスだけでなく、バスケ界全体が追悼ムードであふれたようです。


また、ゴルフやテニス、アイスホッケー、サッカーなど他競技の選手からも追悼の意思表示が見られました。



映画の宣伝で「全米が泣いた」とよく下手に使われていますが、
本当の意味で「全米が泣いた」というのは、今回の状況のことだと思います。
命日にビッグイベントが
実は飛行機事故があった当日の夜は、1年に1度のイベントが行われた日でした。
グラミー賞の授賞式です。

1年間でトップの楽曲やアルバム、アーティストが決まる特別な日。
今年の開催地はロサンゼルス。
会場のステイプルズ センターは彼が所属した「レイカーズ」の本拠地だったのです。
ステイプルズ センター周辺にはKobeのファンが大集合。

多くの人がお花や写真を持ち寄り、悲しみを分かちあいました。

がっくりとうなだれる人々。
いかに大きなショックなのかが伝わってきます。

そして、追悼ムードはグラミー賞授賞式にも沸き起こっていました。
パフォーマンスが決まっていたアーティストは、その多くが演出を変更。
大御所ロックバンドのAerosmith(エアロスミス)とRUN DMC(ランDMC)の共演では、Kobeのユニフォームが掲げられました。

また、大ヒットソング『Old Town Load (オールド タウン ロード)』をパフォーマンスしたLIL NAZ X(リル ナズ X)のステージにも、彼のユニフォームが。

Lizzo(リゾ)は「この歌をKobeに捧げます」と宣言し、『Cuz I Love You (コズ アイ ラヴ ユー)』パフォーマンス。
グラミー賞を変えてしまうほど、Kobeは偉大だったということでしょう。
彼の聖地とも言える場所が世界中から注目される日。
そんなタイミングで亡くなるなんて、愛される人ってやっぱり何か持ってるんだなと思ってしまいます。
なぜ飛行機?

このニュースを知った人の中には、
「移動にプライベートジェットなんて使うからじゃない?」
「ヘリに乗るなんてセレブぶってる」と思った人もいたかもしれません。

確かに、1年にかかる維持費は数千万円以上とも言われています。
環境への影響からも近年問題視されていることの一つです。
それにも関わらずヘリコプターを利用した理由は一体なんだったのでしょうか?
友人の元メジャーリーガー、Alex Rodriguez (アレックス ロドリゲス)のポッドキャストに出演した際、こんな風に語っていました。

「渋滞が本当に本当にヤバくてさ。車でじっとしている間に、子供の学校での演劇会に間に合わなかったり」
「でも、トレーニングやスキルの修練に集中しながらも、家族との時間を持つことを妥協しない方法を思いついたんだ。ヘリなら15分くらいで帰れる」
https://front-row.jp/_ct/17335847
彼が大きなリスクや膨大なコストと引き換えにしていたのは、愛する家族との時間だったのです。

また、Kobeはこんな風に続けました。
「あまり家族と過ごせないときでも、チャンスがあれば会いに行くようにしてる。たとえそれが、たった20分間、車の中で一緒に過ごせるだけでもね」
https://front-row.jp/_ct/17335847

アスリートには遠征や出張がつきもの。
限られたプライベートの時間の中で、大切な妻と4姉妹との瞬間をいかに大切にしていたかということが分かります。
不運にも、その選択が愛娘Giannaちゃんまでも巻き込む結果になってしまいました。

Kobeは日本の地名
ところで、彼の名前のKobeってちょっと読みにくいですよね。
日本人なら、「コービー」ではなく「コーベ」と読みたくなってしまいます。
コービーなら、Kobyの方が読みやすいです。
そうなってしまう理由は、
本当に彼の名前の由来が「神戸(こうべ)」だから!
彼の両親が来日した時に「神戸ステーキハウス」というお店に訪れ、とても気に入ったので、
生まれてくる子供の名前に付けたんだそう。
それがKobeだったわけです。
意外なところで日本とも接点があり、ますます感慨深いです。
追悼式に2万人

そして、事故から1か月ほど経った2月24日。
ステイプルズ センターで盛大な追悼式が行われました。
参列者は、なんと2万人。

会場の外の人々も、想い想いのお別れをしたようですね。
「死を受け入れて、盛大に送り出してあげよう」というような雰囲気が感じられます。
大物セレブが集結
一方会場では、荘厳な雰囲気でセレモニーが行われたようです。
数々の大物セレブが駆けつけ、遺族や多くのファンと共に悲しみを分かち合いました。
Beyoncé(ビヨンセ)の夫でありラッパーのJAY Z(ジェイZ)や、

カップル同士でも付き合いがあった様子のJennifer Lopez(ジェニファー ロペス)&Alex Rodriguez(アレックス ロドリゲス)夫妻。

悲痛な表情を浮かべていて、まだ受け入れ切れていない様子です。
そしてなんと、追悼式の司会は『Jimmy Kimmel Live!(ジミー キンメル ライブ)』でおなじみのJimmy Kimmel。

番組で見せるコミカルさはなく、涙声になりつつも大役を勤め上げました。
バスケの神様、男泣きスピーチ

スピーチには、親交の深かったバスケ選手たちが登壇。
中でも際立っていたのは「バスケの神様」とも呼ばれるMichael Jordan(マイケル ジョーダン)でした。
彼のスピーチは有志による和訳もアップされていますので、ぜひチェックしてみて下さい。
ライバルであり戦友でもある彼だけが分かるKobeの人物像が、とてもリアルに語られています。
生前の彼を知らなかった私も、なんとなく想像することができました。
Kobeは時に奔放な所もあるけれど、そのキャラクターや愛嬌で周りの人を魅了するタイプだったのでしょうね。
Michaelのボロボロの泣き顔にこそ注目してしまいがちですが、ぜひ内容に集中しましょう。
そして、スピーチでの登壇者だけではなく、パフォーマンスを担ったアーティストもビッグネームが集結!
そちらにもスポットを当てて紹介します。
ビヨンセ
追悼式のオープニングを飾ったのは、なんとBeyoncé(ビヨンセ)!

Kobeの所属していたチーム「レイカーズ」のイメージカラーである濃いイエローのスーツで登場しました。
チョーカーやイヤリングは同系色で合わせましたが、リングとネイルはもう一つのイメージカラーであるパープル。
KobeとGiannaへの想いを全身で表現しました。
ちなみに、ネイルを担当したのは日本人アーティストのミホ オオカワラさん!

Beyoncéは彼女の常連客の一人で、MVや雑誌の撮影、パーティーの時など、数々の大切な日に携わっています。
指先まで気合いの入ったBeyoncéは、Kobeのお気に入りだった『XO』と『Halo(ヘイロー)』の2曲を披露。
準備期間が1か月未満であるにも関わらず、世界中の人を「さすが」と感じさせる貫禄のステージとなりました。

Kobeの妻Vanessa(ヴァネッサ)も頷く仕草を見せていました。
Beyoncéらしい完璧なパフォーマンスで、涙を見せることなくフィニッシュ。
ですが、最後に天のKobeとGiannaに向かってキスをした時、いつものステージでは見せることのない悲しい表情に。

パフォーマンス終了後はVanessaの近くに着席し、涙を拭う彼女の肩をさすったりしていたようです。
会場には多くの一般人が参列していたこともあり、サングラスをかけていましたが、悲痛な気持ちが伝わってきます。


本来のBeyoncéと夫のJAY Zは、プライベートを伏せる秘密主義で有名。
彼らが自分たちの主催ライブ以外で、多くの一般人やテレビカメラに囲まれる場に訪れること自体が異例です。

ですが、NBAの試合だけは頻繁に訪れていますし、今回の追悼式への参列やパフォーマンスも例外ということなのでしょう。
そして、2009年頃と思われるこんな写真を発見。↓


Beyoncéが誰かにこんな表情を向けているのをキャッチされることはレア。
Kobeが彼女にとって好きな選手だったということが伝わってくる1枚です。
ステージではパーフェクトなパフォーマンスを披露しましたが、おそらく相当ショックを受けていたのだと思います。
アリシア キーズ
式が中盤に入ったところでステージに上がったのは、言わずと知れたジャズシンガーのAlicia Keys (アリシア キーズ)。

衣装だけでなくピアノまでパープルで統一し、終始暗く悲しい表情でした。
明朗快活な彼女のキャラクターからは信じられないほど。

披露したのはシューベルトの「幻想曲風ソナタ」。
Kobeが妻Vanessaのためにサプライズで習得した思い出の曲だったそうです。
歌詞がない曲のため歌声の披露はなかっものの、涙をこらえている様子もあったAlicia。
もしかすると、歌うのは厳しかったかもしれませんね。

曲が終わっても悲痛な面持ちは変わらず、胸に手を当て遺族と気持ちを分かち合っているようでした。

そして彼女は、今年のグラミー賞で2度目の司会を務めました。
Kobeの死を受けて、Boyz II Men (ボーイズIIメン)と共に追悼パフォーマンスも披露していました。
クリスティーナ アギレラ
追悼式の終盤にステージに上がったのはChristina Aguilera(クリスティーナ アギレラ)!
唯一無二の力強い歌声が持ち味の彼女は、名曲『Ave Maria (アヴェ マリア)』を披露しました。

全身を黒で包みましたが、レースやシースルーで抜け感のあるものをチョイスし重すぎない印象です。
Aguileraはカラフルな衣装をチョイスすることが少ないので、喪に服したというよりは自分らしいドレスだったかもしれません。

両手につけた「フォークリング」は、最近のお気に入りアイテムのようです。
AMA (アメリカンミュージックアワード)の時につけていたのと同じものでした!
一方パフォーマンスについては、ちょっと彼女らしくなかったかもしれませんね。
いつもであれば、とてつもない声量でこぶしを効かせ歌いますが、かなり控えめだった印象。

Kobe親子を亡くしたショックを引きずっているのかもしれませんし、リハーサルの時間が取れなかったのかもしれません。
真相は分かりませんが、実はAguileraは意外と本番に弱いタイプなので仕方ないのかもしれませんね。
「観客が多い時ほど実力が出せていない」というファンによる検証動画なんかもあります。
天性の歌唱力の持ち主なので、緊張している様子でも十分上手いというのが凄いところです。
ちなみに、Kobeと映った写真はネット上では見つかりませんでした。
AguileraはSNSアカウントで追悼の投稿をしていなかったので、個人的な付き合いなどはなかった可能性もあります。

ですが、彼女はNBAの舞台で幾度となくパフォーマンスをしてきたことがきっかけで今回キャスティングされたのかもしれません。
残された家族
Kobeは、妻と4人の娘に恵まれた6人家族の父。
特に1番下の子は、2019年に産まれたばかり。
まだ1歳にもなっておらず、父親の記憶を持つ前にお別れとなってしまったことに心が痛みます。
実は2003年にはKobeの不貞行為が明らかになっていました。
ですが、どの家族写真を見ても幸せが伝わってくるものばかり。


Kobeが自分の浮気を反省し、家族への気持ちを改めた証拠だと思います。
家族写真だけでなく、夫婦の2ショットも仲の良さが伝わってきます。


KobeとGianna、大切な家族を2人も失ったVanessa。

彼女はこんな風に語っています。
娘たちと私は、数多くの愛とサポートの言葉をくれた皆様に感謝します。祈りを捧げてくれてありがとうございます。
また、日曜日の事故で愛する人を亡くした家族へお悔やみ申し上げます。
今の私たちの痛みを説明できる言葉はありません。ただ、コービーとジアナが深く愛されていた、ということを慰めとし、私たちの人生に寄り添ってくれたことを光栄に思います。
2人が永遠に一緒にいてくれたらよかった。私たちにとって輝く光だった2人は、こんなにも早く私たちからいなくなってしまいました。
https://front-row.jp/_ct/17336476

これから先、私たちの人生がどうなってしまうのか分からない。
彼らのいない人生は想像も出来ません。
でも毎日起き上がり、前進していきます。
なぜならコービーと愛しいジアナは私たちの歩む道を照らしてくれるのだから。
私たちの愛情に終わりはありません。
https://front-row.jp/_ct/17336476

愛すべき夫にして、美しい父親、ソウルメイトであり、最高の夫。
私はコービーにとって初めてのガールフレンドで、初恋の相手、そして初めての妻であり、親友であり、ときには保護者のような存在でした。
お互いに正反対の性格だったからこそ、パートナーとして最高の関係が築けました。
現役引退後には、コービーが率先して娘たちの送り迎えをしてくれた。
そして8ヵ月になった末っ子のカプリちゃんが「パパ」と言えるようになったのをコービーが死の少し前に耳にすることができたことがせめてもの救いです。
https://front-row.jp/_ct/17343743

また、Giannaちゃんについてもこんな風に語っています。

学校ではつねに成績優秀で、「いってきます」と「いってらっしゃい」のキスを毎日忘れずにしてくれました。
スポーツ界における女性の地位を向上させ、男性選手たちとの賃金格差を無くしたいというレポートを書くほど、志を高く持った子でした。
https://front-row.jp/_ct/17343743
日本で言えば中学1年生の彼女が、すでに女性の地位向上について目を向けていたとは驚きです。

選手としてのレベルも高かったそうなので、発言力や影響力も今後どんどんつけていったはず。
本当に惜しい命が失われてしまったと実感するエピソードです。

そして、Vanessaはスピーチをこう締めくくりました。
きっと神様は、2人(コービーとジアナ)がお互いの存在なしではこの地球上に存在することはできないということをご存知だったのでしょう。
彼らを一緒に天国へ連れて行かなければならなかったのです。
コービー、ジジ(ジアナの愛称)をよろしくね。
ナタリア(長女)とビアンカ(三女)、末っ子(四女)のことは私にまかせて。
私たちはまだ、最高のチームよ
https://front-row.jp/_ct/17343743
遺体写真が流出

たとえ追悼式が終わっても、Vanessaや子供たち、遺族の悲しみが消えることはありません。
それにも関わらず、彼女たちに追い打ちをかけるような出来事が起こってしまいました。
Kobeの遺体の写真が流出してしまったのです。

アメリカのメディア「TMZ」によると、流出元はヘリの墜落現場に駆けつけた保安官。
現地で自分のスマホで撮影した写真を訪れたバーで他の客に見せていたそうです。
それを目撃した店員が保安局に通報したとのことなので、大っぴらに見せつけていた可能性もあります。

幸いSNSなどで拡散されることはなかったようですが、故人の姿を見せものにするなど決してあってはならない行為です。
【更新】妻がとった行動とは
当時、Vanessaは「とてもショックを受けた」と声明を出すだけに留まりました。
しかし5月8日、彼女はロサンゼルス郡保安局を提訴。
KobeやGianna、残された自分たちが受けたショックを泣き寝入りにしたくないのでしょう。
また、AFPBB NEWSによると、訴状には「写真の一部がインターネット上に投稿されていた」という内容があるそうです。
当時は「バーで他の客に見せていた」としか報じられていませんでしたが、実際は違ったのかもしれません。
Vanessaの主張通りならば、ますます許されないことです。
本当にシェアされるべきもの
この事件が報道されたことで、「今もネットに上がってるのかな」と軽い気持ちで検索する人もいるはず。

ですが、これほど悲しい出来事が起きた時にシェアされたり、拡散されたり、検索されたりするべきなのは、
生前のKobeやGiannaちゃんの活躍、言葉など、いかに愛されていたのかがわかるものではないでしょうか?

遺族の意向によっては遺体の写真が公開されるケースもありますが、今回は違います。
癒えることのない傷をさらにえぐるようなことは、すべきではありません。

Kobe Bryant、Gianna Bryantのご冥福をお祈り申し上げます。
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